スポーツドリンク
スポーツドリンクは、大量の発汗等によって失われる水分やミネラル分を効率良く補給する事を目的とした機能性飲料です。
特に脱水症状の回復や、炎天下のスポーツにおける熱中症防止に効果があります。体液にほぼ等しい浸透圧を持つために、近年ではアイソトニック飲料と呼ばれることもあります。
スポーツドリンクには効率良く水分補給と共に、大量発汗によって崩れやすいイオンバランスを保ち、ミネラル分を補給する効果があります。
その反面、スポーツや重労働などにおける発汗を想定しているため、一般の消費者は過剰な期待を抱いて、大量に飲用した場合に、問題が起こる事もあります。
スポーツドリンクは、(全ての機能性食品や機能性飲料・医薬品類にも言える事だが)大量に飲めば、それだけ健康になるという物ではありません。
最も効果的な飲み方は、運動中や作業中は身近に置いて、喉が渇く前から少量ずつ飲む方法です。
ちなみにスポーツ中に大量の糖分を摂取すると、インシュリンが大量消費され、逆に肝心な際にエネルギー生産が行われない現象が発生します。このため、疲労回復にと、急激かつ大量に甘いスポーツドリンクを、運動の最中に飲む事は逆効果です。
スポーツドリンクの注意点
糖度が高いスポーツドリンクは多いですが、中にはペットボトル入りスポーツドリンクの場合、炭酸飲料よりも糖分が多量に含まれている商品もあります。
これらを運動していない状態等で、水の代わりに飲む事はあまり勧められません。一部の親は子供に炭酸飲料を与えすぎるのは健康に悪いとは知っているものの、同様の理由でスポーツドリンクを与え過ぎてもいけない事を知らない場合があります。
スポーツドリンクをはじめ、清涼飲料水やワイン、一部の果汁、ハーブティーなどに含まれている酸が歯を溶かす酸蝕歯が世界の歯科界で注目されています。米国のテキサス大学の研究によれば、10~14歳の子どもの30%に酸蝕歯が認められた。
これらに含まれている酸が歯の表面を覆うエナメル質を溶かし、やがて歯が磨耗しもろくなったり、痛みを感じやすくなったりします。さらに進行すると歯が短くなるとともに先端部がギザギザになり、歯周病を引き起こすこともあります。
酸蝕歯の予防には、摂取量の減少のほか、原因となる飲料などを長時間口にせず、摂取後は水やお茶ですすぎ洗いし、歯磨きをすることです。